Blog「不完全さについて」
2020.07.26
- Blog
ここ何ヶ月か、平日の朝8~9時の時間帯でツイキャスをしてます(通称朝キャス)
その、木曜日のコーナーで最近は
「名言を越えろ☆名言虫食い選手権」と題しまして
有名人や著名人の方の名言を虫食いにして
新しい名言を作ろうと言うコーナーをやっているんですが
最近、そのコーナーの中でこんな名言を紹介しました
『アトムは完全ではないぜ 「 」を持たねえからな』by手塚治虫
配信をご覧になられた方はもう答えは知っていると思いますが
手塚治虫さんが、当時23歳のときに書き始めた「鉄腕アトム」
昭和38年には日本初の長編国産テレビアニメシリーズとして放送を開始し
平均視聴率は30%を記録した、超有名アニメだったそうです。
手塚治虫さんの代名詞となった「鉄腕アトム」ですが
その人気とは裏腹に、手塚修さんはのちに「アトムは好きではなかった」
と語ったと言います。
さらには「あれは名声欲と、金儲けのために描いているのだ」とまで言い放ったそうで
今回の名言に結びつくわけですが
なぜそこまで、アトムという存在を好きになれなかったのか
優しくて力持ち、ロボットと人間の共存のために
正しさを追い求めた。素敵なロボット
その理由がわかる、虫食いを埋めた、本来の名言がこちらです
『アトムは完全ではないぜ、「なぜならわるいこころ」を持たねえからな』
僕としては、人間は悪を持ち合わせているからこそ不完全であり
正しさを突き詰めた先に光があって
犯罪のない、誰も傷つかない世界こそ完全なんじゃないだろうか、とも思うわけですが
手塚治虫さんは違いました
「アトムのようなモラルに塗り固められた善人にものすごく反発するんです。」
戦争を経験した手塚治虫さんにとって人間とは善悪が入り混じってこその生き物で
それが人間らしさなのだと語っています
間違うのも人間、失敗をしたり、償うのも人間、それが人間のある姿なんですね
手塚治虫さんは事実
その後は「火の鳥」「ブッダ」「ブラック・ジャック」など
人間の善と悪を描き続けました。
当たり前のようでいて
善と悪が共存しているのが人間らしさなのだと
改めて言葉にされると
気づかされることや思うことが多いですね
そして、何か心が軽くなるようなそんな気がしました
僕は、アトムの真っ直ぐなところすごく好きです、アニメ見てみようかな
-参考文献「世界は言葉でできている」日本実業出版社