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2017.06.14

The Birthday LIVE REPORT!

  • REPORT

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 5月27日、The Birthdayが新作『NOMADO』を引っさげての全国ツアー『The Birthday TOUR 2017 "NOMADO"』の初日が横浜Bay Hallにて開催された。
 この『NOMADO』は通算9枚目、約1年7ヶ月ぶりとなるフルアルバムであり、まさに今のThe Birthdayを心ゆくまで味わい、芳醇なロックンロールにどこまでも浸れる仕上がりになっている。
 そんな作品を引っ提げてのツアーに期待が高まらないはずはなく、言うまでもないだろうが、各地でソールドアウトが相次いでる状況。無論、この記念すべき初日もすぐにソールドアウトであった。
 幸運にもチケットを手に入れたオーディエンスはライヴ前から高揚しっぱなし。The Birthdayに思いを馳せながら足早に会場へ向かうだけでなく、開場段階から多くが詰めかけたための長蛇の列が入り口付近にできあがる。まだ5月ながら27℃の最高気温を記録した夏日でもあり、お気に入りのTシャツを身にまとい、その興奮を抑えきれない光景も多く見受けられた。
 定刻を10分ほど過ぎたところでフロアが暗闇に包まれ、ステージが赤いライトで照らされる。グッと雰囲気が高まったところで、クハラカズユキ(Dr)、フジイケンジ(Gt)、ヒライハルキ(Ba)と順々に姿を現し、最後にチバユウスケ(Vo/Gt)が登場し4人が勢揃いすると、まだ一音も鳴らされていないのにもうクライマックスかと思うような大歓声。1000人を超えるオーディエンスのエネルギーがステージへ放たれていく。

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 当然、それを悠然と受けて立つのが、現場で魂と腕を磨き上げてきた百戦錬磨のThe Birthday。序盤から完全なるトップギアへ踏み込み、怪腕をふるいながら激しく攻める。咆哮のようでありながらしなやなかチバの歌声、色気のあるフジイのギターフレーズ、ヒライとクハラが紡ぐリズム。どれをとっても一級品のそれらが見事に合わさっていく。力感みなぎるスリリングなアンサンブルがたまらない。知らず知らずのうちに圧倒されながらステージに吸い込まれてしまうのだ。

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 また、大砲のような破壊力でフロアへ襲いかかった「バーテンダー」、メンバーの入り込み方が凄まじく、体全体から音が鳴っているような感覚に陥ってしまった「夢とバッハとカフェインと」、クハラのドラムで絶妙な間をつなぎ、その鮮やかさでオーディエンスが歓喜の両手を掲げた「ROCK ’N’ ROLL GIRL」、イントロから会場が揺れ、麗しさと生命力が噛み合った「1977」等々、この日は『NOMADO』のツアー初日であり、そこへフォーカスした内容にはなっているのだが、そこだけに留まらない粋なセットリストでライヴを展開。ツアーは始まったばかりということで詳細については触れないが、アジテートされるだけではなく、様々な角度からニヤリとさせられてしまうはずだ。当日を楽しみにして欲しい。
 緩急自在のアプローチで駆け抜け、バンドの充実っぷりを見せつけてくれる様は本当に素晴らしく、絶えずステージ上にはロックンロール特有の危うさと熱気が渦巻き続ける。それを受け止め、フロアを埋め尽くしたオーディエンスは大きな歓声を上げながら思い思いに踊り、大声で共に歌い、音と空気を全身に感じながら至福のときを噛み締める。ライヴでしか感じることができないだろう、この素晴らしき一体感。これは何度味わっても飽きることがない。

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 もちろん、その盛り上がりは曲中だけに限らず、曲間で少しでも音が止まるときがあれば、そこら中からメンバーの名を叫ぶ声が聴こえてくる。あまりのリアクションの大きさににチバが思わず「何かあったの?」と冗談交じりに聞き返す場面もあるほど、会場のテンションは終始高かった。
 2時間近くにも及ぶライヴが終了し、チバの「Thank you! また会おう!」との言葉からステージを去っていくメンバー。だが、フロアがライトで照らされても決してその場から離れようとしないオーディエンスから、まだまだ食い足りないとばかりに自然ととてつもなく大きなコールが湧き起こる。その声に呼び戻されたThe Birthdayは怒涛のアンコール。凄まじい勢いでエネルギッシュなナンバーを叩き込んでくれた。

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 今回のツアーはこの横浜Bay Hallを皮切りに、11月25・26日のZepp DiverCity Tokyoまで続くのだが、初日にしてこの濃厚さはどういうことなのだろうか。これだけのキャリアを重ねてきても守りのスタンスをとることなどなく、その奥底へと手を伸ばし、自らの魂を磨き続けて解放する。The Birthdayが鳴らすロックンロールには、汲めども決して尽きることない魅力があることは十分に承知していたはずなのだが、それでもそう思い返してしまう充実したパフォーマンスだったのだ。

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5月27日(土)横浜Bay Hall
6月2日(金)長野CLUB JUNK BOX
6月4日(日)新潟LOTS
6月8日(木)HEAVEN'S ROCKさいたま新都心 VJ-3
6月11日(日)柏PALOOZA
6月16日(金)四日市 CLUB CHAOS
6月18日(日)岐阜 CLUB ROOTS
6月20日(火)岡山CRAZYMAMA KINGDOM
6月21日(水)小倉FUSE
6月23日(金)宮崎WEATHER KING
6月24日(土)大分T.O.P.S Bitts HALL
6月29日(木)福山Cable
7月1日(土)松山 W studio RED
7月2日(日)高知 X-pt.
7月6日(木)京都磔磔
7月7日(金)神戸チキンジョージ
7月9日(日)和歌山シェルター
7月15日(土)郡山Hip Shot Japan
7月17日(月・祝)酒田 MUSIC FACTORY
7月21日(金)北見 ONION HOLL
7月23日(日)釧路 NAVANA STUDIO
9月15日(金) 高崎 club FLEEZ
9月17日(日) HEAVEN’S ROCK 宇都宮VJ-2
9月18日(月・祝) 甲府 KAZOO HALL
9月22日(金) 堺東 Goith
9月23日(土) 滋賀 U★STONE
9月26日(火) 大船渡 KESEN ROCK FREAKS
9月28日(木) 青森 Quarter
9月30日(土) 秋田 Club SWINDLE
10月1日(日) 仙台 PIT
10月6日(金) 松江 canova
10月7日(土) 広島 クラブクアトロ
10月9日(月・祝) 高松MONSTER
10月13日(金) 金沢 Eight Hall
10月14日(土) 富山 MAIRO
10月26日(木) 福岡 イムズホール
10月27日(金) 熊本 Django
10月29日(日) 鹿児島 キャパルボホール
11月2日(木) 奄美 ROADHOUSE ASiVi
11月4日(土) 沖縄 桜坂セントラル
11月10日(金) Zepp Nagoya
11月11日(土) Zepp Osaka Bayside
11月18日(土) Zepp Sapporo
11月25日(土) Zepp DiverCity Tokyo
11月26日(日) Zepp DiverCity Tokyo

■チケットぴあThe Birthdayのチケット情報はコチラ▶

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