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2026.10.21
「seedleSs party 2026 VOL.1」LIVE REPORT
- REPORT
2026.10.08@Spotify O-EAST

TEXT:ヤコウリュウジ
PHOTO:T.Hirama
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【ACT】HOTSQUALL/KUZIRA/SHANK/SUNSHINE DUB
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カリフォルニア発のストリートブランドであり、長きにわたりエクストリームなシーンから多大な支持を集めるseedleSsが旗を振る「seedleSs party 2026 VOL.1」が10月8日、渋谷Spotify O-EASTにて開催された。
「ライブが間違いないバンドを呼んでいる」と主催者のシュウが語るように、「seedleSs party」は猛者しか顔を揃えないイベントだ。近年の出演バンドを振り返っても、10-FEET、SiM、MAN WITH A MISSIONといった錚々たる面々が並ぶ。そうした信頼と期待を裏付けるように、平日にもかかわらずオープンの段階から観客が詰めかけ、O-EASTには心地よい熱気が広がっていた。
まず登場したのは、熱き情熱を込めたメロディックパンクを鳴らし続けるHOTSQUALL。結成20年を超えても瑞々しさを失わない彼らはトップバッターとしてもふさわしく、初っ端から感情をむき出しにしたパフォーマンスを展開する。
「このライブハウスこそが陽の当たる場所だ!」とアカマトシノリ(Vo/Ba)が声を張り上げるとフロアから無数の拳が突き上がった「Place in the sun」、大きなシンガロングが生まれた「LIKE THE STAR」、会場を愛で包み込む「Darlin’ Darlin’」と続け、敬愛するThe Beatlesの「Helter Skelter」にも通ずるカオティックさを持つダンスナンバー「Skelter」も破壊力十分。アカマ、チフネシンゴ(Gt/Vo)、ドウメンヨウヘイ(Dr/Cho)という3人が磨き上げてきたトライアングルはやはり鉄壁。序盤からクライマックスのような空気が漂っていた。
とはいえ、ハイライトは代名詞でもある「Laugh at life」だったに違いない。「人生を笑うということは乗り越えることだ!」とアカマが絶叫し、彼らの精神性が投影されたこの曲はいつ聴いても心を持ち上げる力が凄まじい。英語詞で進む中、大サビで飛び込んでくる日本語詞の強さもあり、観客はそれぞれの思いを重ねながら大きな歌声を重ねていた。
《あなたと笑える今日へと/きっと繋がっていたんだろう》という歌詞も沁みる「For Today」から始まった後半戦もバイタリティに満ちており、高速ビートで突っ走りながら、追いつけなさそうな人がいればその手を引っ張り上げるような頼もしさを持つ「Rock Soldiers never die」を放ち、最後の「Grateful Shout」は今を生き抜くためのエールを届けるように響き渡らせる。バンドとフロアの一体感はどこまでも増していき、彼らだからこそ生み出せる高揚感もまた秀逸だった。

次に登場したのは、極上のカリフォルニアサウンドを鳴らすSUNSHINE DUB。90年代からパンク、レゲエ、スカといったサウンドを取り入れてHEY-SMITHの猪狩秀平らと共にsometimesとしても活動するサトサンシャイン(Ba/Vo)、キレの良いカッティングや麗しいフレーズを奏でるスネサンシャイン(Gt/Cho)、パワフルに支えるオキサンシャイン(Dr/Cho)という、サウンドだけでなくカルチャーにも精通した3人だ。陽の光を感じるスカナンバー「Don’t Leave me alone」からカラッと明るく温かなムードが広がり、初見の観客の心も一気につかんでいく。
波間に漂うような心地よさがあり、思わずハンズアップしたくなる「Keeping your love」、怪しげなベースラインから高速スカコアへと変貌する「ONE SHOT!」、縦にも横にも自在に揺らす「It’s So Funny」と様々なアプローチを披露。観客も踊ったり、手を挙げたり、思い思いに体を動かして楽しんでいる。決まりきった形にとらわれる必要などないのだ。
振り返れば、シュウとは20年以上の付き合いがあると語り、「(今でも)こうやって遊べるのが嬉しい」とサトサンシャインが口にして音とグルーヴで酔わせるスローナンバー「Here We Come」を披露した後は、まさしくこの日にふさわしい「Good Day」へ。スネサンシャインが小気味よいカッティングを鳴らすと、フロアはたちまちスカダンスに彩られる。優しさと熱量を兼ね備えたサトサンシャインの歌声も印象的だった。
観客が差し出した左手にサトサンシャインが右手を合わせ、ハートマークを作る場面もあったように、愛があふれる会場で響く「Sunshine Love」では大きなシンガロングが自然と生まれていく。知らず知らずのうちに背負っていた重荷を下ろし、ふっと体が軽くなるようなサウンドを噛み締めていると、ラストには一転してハードコアすら飲み込んだようなスカナンバー「Sunshine from the start」をドロップ。予定調和に収まらず、感じるままに表現するスタイルも痛快だった。

2組の熱演を終えて会場を見渡すと、フロアはいつしかぎゅうぎゅうのすし詰め状態に。学校や仕事を終えて駆けつけた観客も増える中、3番手として登場したのがKUZIRAだ。PIZZA OF DEATHからリリースを重ね、Ken Bandからも刺激を受け、次世代のメロディックパンクを担う存在と評されてきた彼らはもはやシーンの顔役のひとつと言っていい。
以前よりプレッシャーのかかる立ち位置であろうが、そんなことで押し潰されるほどヤワではない。ピンスポットライトを浴びながら末武竜之介(Vo/Gt)が高らかに歌い始めた「Growing Up」から堂々たる姿で美しいメロディーと8ビートを響かせていった。
ゆったりとした入りからキレ良く進むスカチューン「Castaway」や快活なパンクロックを鳴らす「The Otherside」でもそうだったが、フロントに立つ末武と熊野和也(Ba/Vo)はほぼ定位置から動かず、シャー:D(Dr)もことさらに観客を煽らない。それでも会場を大きく揺らせるのは、曲や演奏そのもので惹きつけている証と言っていい。
そんな彼らが末武の「やろうぜ!」を合図に「In The Deep」へ突入したのだから、フロアが一気に狂乱の様相を呈したのは当然だろう。次々とダイバーが飛び交い、観客の歌声も大きく膨らんでいく。畳み掛けるように続けた「Pacific」も含め、その光景は彼らがシーンの中心へと躍り出ていることを実感させたに違いない。
また、「seedleSs party」初出演を喜び、カバー曲「Everywhere You Look」を始める前に、末武が「パーティーとははみ出すことだ。名前のない踊りを見せてくれ!」と呼びかけたのは印象的な場面のひとつ。つまらない同調圧力などライブハウスには存在しない――そう突きつける言葉にフロアはさらに自由な空気に包まれていく。「And Dance Going Nowhere」を終えた瞬間、末武が「めちゃくちゃいいな!」と声を上げたのもその実感があったからではないだろうか。
観客の大きなコーラスから始まり、メロディックとスカを自由に行き来する「A Sign of Autumn」、続く「Snatch Away」ではアクセルを踏み込み、琴線に触れるメロディーと熊野の見事なコーラスワークを響かせる。ストレートなメロディックチューンでありながら熊野もメインヴォーカルを取る「So Far So Good」まで流れに淀みがない。
「愛を込めて歌います」という末武の宣言から、人生を共に歩んでくれるナンバー「Together Forever」を響かせ、ラストへ向けて駆け出す第一歩は「Spin」。キラーチューンとしての強さに加え、ライブならではの荒々しい末武のギタープレイや、ハイパワーを放ちながらリズムを叩き出すシャー:Dのプレイも胸に迫る。尋常じゃない盛り上がりのところへ突き刺したカオスなスカチューン「Clown」はもはやトドメの一撃と言っていい。綺麗に終わるのもいいが、ライブはぶちまけてナンボ。全員がやりきる、その騒がしさこそ最高だった。
KUZIRAから熱いバトンを受け取り、トリとして登場したのがSHANK。SEが鳴った瞬間から会場は大歓声に包まれるが、焦らず騒がず、庵原将平(Vo/Ba)、松崎兵太(Gt/Cho)、早川尚希(Dr/Cho)の3人は自然体で定位置へと歩みを進める。そして1曲目「HOPE」の冒頭から、一瞬で空気を塗り替える音を鳴らすのもSHANKたる所以。強靭な音塊が観客を直撃し、会場は瞬く間に熱を帯びていった。
疾走感のあるイントロからグッと腰を落とし、隅々までメロディーを染み渡らせる「Extreme」から続けたのは巧みにスカを取り入れた「Life is…」。松崎の鋭いカッティングと唸るようなソロ、力強く支える早川のプレイも光る。フロアはまるでワンマンのような盛況ぶりだ。ひと息ついてすぐに繰り出した「Weather is Beautiful」にも観客は即座に反応し、曲毎に異なるノリが生まれていく。
MCでは「こんな田舎者が花の都に押しかけてすいませんでした」と庵原が笑いを誘うが、曲に入れば一転して鋭さを見せるのも彼らの特徴。色気と深い渋みを備えたロックナンバー「Drag me down」に続き、警笛のようなギターリフから始まる「620」をハイボルテージで放つ。どの曲にも言えるのだが、アウトロに差しかかっても観客のテンションが一切落ちないのも圧巻。常にステージとフロアが互いに高め合っているのだ。
「Good night Darling」の躍動感、鈍く光るスカコアナンバー「Foundation」も見どころだったが、レゲエとメロディックハードコアが融合したような「Wall Ride」は強烈な1曲。勢いやグルーヴだけではない。絞り出す庵原の歌声、それに重なる松崎のコーラスが楽曲をさらに深めていた。

ここで庵原は改めてseedleSsとシュウに謝辞を述べ、滲み出る温かさとラスサビ前の溜めが際立った「Wake Up Call」を鳴らし、クライマックスは「Set the fire」から「Long for the blue moon」という反則スレスレの連投。好きな音楽を最初から最後まで思い切り放ち、それに観客もまっすぐ共鳴する様子は痛快そのものだった。

アンコールを求める声に応えて用意されたのは、プレミアムな夜の締めくくりにふさわしいスペシャルなセッション。ヴォーカルに末武とサトサンシャイン、ギターに松崎、ベースに熊野、ドラムにドウメンが入り、チフネが率先しながらシャー:Dや早川もコーラスで参加する編成でBALLYHOO!の「Blaze This Weed」をプレイ。「嫌なことはライブハウスに置いて帰ろう」というシュウのメッセージにも重なる曲を出演者と観客が分かち合う時間もまた素晴らしかった。
●SET LIST●
HOTSQUALL
01. Place in the sun
02. LIKE THE STAR
03. Darlin’ Darlin’
04. Skelter
05. Laugh at life
06. For Today
07. Rock Soldiers never die
08. Grateful Shout
SUNSHINE DUB
01. Don’t Leave me alone
02. Keeping your love
03. ONE SHOT!
04. It’s So Funny
05. Here We Come
06. Good Day
07. Sunshine Love
08. Sunshine from the start
KUZIRA
01. Growing Up
02. Castaway
03. The Otherside
04. In The Deep
05. Pacific
06. Everywhere You Look
07. And Dance Going Nowhere
08. A Sign of Autumn
09. Snatch Away
10. So Far So Good
11. Together Forever
12. Spin
13. Clown
SHANK
01. Hope
02. Extreme
03. Life is…
04. Weather is Beautiful
05. Drag me down
06. 620
07. Good night Darling
08. Foundation
09. Wall Ride
10. Wake Up Call
11. Set the fire
12. Long for the blue moon
―ENC―
Special Session:
Blaze This Weed /BALLYHOO!
▼seedleSs
https://trieight.com/brand/seedless/
X:@seedleSs888
Instagram:@seedless_trieight888

