2026.09.30
Hi-STANDARD「All The Way To You Tour」LIVE REPORT/2026.09.08@鹿児島CAPARVO HALL
- REPORT
※10/19(月)23:59まで無料公開!
2026.09.08@鹿児島CAPARVO HALL

TEXT:モリカワカズノリ
PHOTO:西槇太一
9月7日の熊本B.9 V1での公演を皮切りに、鹿児島、広島、最後の東京まで全4本を予定している、Hi-STANDARDの秋のショートツアー『All The Way To You Tour』。ツアー初日となった熊本では、オーディエンスと最高の夜を過ごしたハイスタ。翌日、9月8日は鹿児島での公演となり、鹿児島でのライブは実に27年ぶり。メンバーもファンも待ち望んだその時がついにやってきた。会場のCAPARVO HALLにはこの日、約500人のオーディエンスが詰めかけ、開演前から高揚感に満ちていた。

開演前のSEと共に起こったOiコールの中、難波章浩(Vo/Ba)、横山健(Gt/Vo)、ZAX(Dr)の3人がステージに姿を現した。
「おーい鹿児島!27年ぶりに来たよ!」の難波の第一声に観客たちは割れんばかりの歓声で喜びを爆発。難波がOiコールを誘い、オーディエンスが沸き続ける中、「The Kids Are Alright」でオープニングを飾った。難波の「思いっきり踊ってくれよ!」の声でさらにボルテージが上がり、フロアが熱気で激しく揺れた。続く「The Gift」でも、疾走感のある2ビートに乗せて拳を突き上げ、シンガロンで会場がさらに一体となっていく。立て続けに「まだまだ暑いね。まだまだ夏だね」の難波の言葉をきっかけに「Summer Of Love」をプレイ。
最初のブロックが終わると「ありがとう鹿児島!やばいよ!揺れるんだよステージが(笑)」と横山が想像以上の熱量に驚いた。そして「鹿児島はなんと27年ぶりなんだって!当時FUJI ROCK FESTIVALに出演させてもらって、今年27年ぶりに出せてもらったんだけど、ここも同じく27年ぶりに戻ってきました」と続け、再度大きな歓声に包まれた。難波も「あの時、キャパルボができて1年目だったんだって」と話し、「あれから街も音楽に対する文化も成長したよね」と横山は改めて経てきた年月を実感した。
続けて難波は、「鹿児島はねツネちゃんのお父さんのご出身なのよ。そんで昨日の熊本がお母さんのご出身ということで、ツネちゃんは九州人なんだよね」と、2023年2月に逝去した恒岡章(Dr)に想いを馳せた。「昨日も演ったんだけど、そんなツネちゃんが作った曲があります。健くんが(セットリストに入れるように)考えてくれてね」と言うと、横山は「当初はツアーで演るつもりはなかったけど、突然演ってみようかなと思って、難ちゃんとZAXに提案してね。だから、(恒岡に)演らされてるんじゃないかって昨日から思ってるんだよね」と、その運命的な流れを観衆にも共有した。そしてインスト曲「Cabbage Surfin’」が鳴り、そのメロディアスな演奏に、観客たちは思い思いに体を揺らした。

直後に放った「All Generations」で再度テンションを引き上げ、「A Ha Ha」を畳みかけた。難波の「さあ、行ってみよう」の掛け声で、ドリフの「いい湯だな」をマッシュアップ。会場全体で「いい湯だな、アハハン♪」を繰り返すフレーズを楽しんだ。
「昨日も思ったんだけど、再始動してから『Another Starting Line』を出して、それ以降の曲がちゃんと昔の曲と混ざって、みんなに受け止めてもらえてるっていうのは、すごい誇りだよね」と横山は、近年の曲たちもしっかりと浸透していることに嬉しさを滲ませた。難波も「ぶっちゃけ、今日の“アハハン”が一番いいね」と同意。
難波が「みんな歌ってよ。今日来れない人の分もね」と投げかけ、往年の名曲「Dear My Friend」のイントロがかかると一斉にフロアの拳が突き上がった。横山が曲終わりに、「今日、ニューギターを使ってるんだけど、(観客に)ノセられる。弾いてて良い音がするよ」と手応えを実感。
続けて難波が「次演る曲はレアだよ。3歩歩くとなんでも忘れちゃう」と言って鶏の鳴き声から始まったのは「Time To Crow」。ニワトリの鳴き声ゾーンもオーディエンスと大合唱。心地よいグルーブを作ると、「次の曲でね、サークルピット見たいんだよな。NOFXって知ってる?行くぜ、早えの」と難波。「Song About Fat Mike」がかかると、すぐさまフロア中央でサークルが発生。ぐるぐる回り、時には飛び跳ね、前半最大のカオスを生み出した。そしてドラムとベースのリズムの上に、横山のハイゲインなギターソロが鳴き、お馴染み「Teenagers Are All Assholes」が始まり、ハイスタの3人の演奏にも一層熱が籠る。
そして横山が「ZAXが入ってくれて、やっとこうやってバンドらしいツアーができるようになったよ。27年間この土地で待っていてくれて、本当にありがとう!」と感謝を口にした。難波も「ZAXもツネちゃんもいるし、4人のハイスタをよろしく!」と続けた。
ここで「Tinkerbell Hates Goatees」をプレイ。チルなムードの中、自然と体を揺らしながらしばしクールダウン。そのまま「Another Starting Line」をエモーショナルに歌い上げ、「PLEASE PLEASE PLEASE」へと繋げた。名盤「MAKING THE ROAD」の中でも人気曲なだけに、曲紹介だけで大きな喜びの声が上がった。横山も「さすがに人気曲だな〜」と盛り上がりに納得の様子。さらに「次もいいよ。健くんが歌うからね」と難波。「Stand By Me」はイントロのシンガロンから始まり、会場全体で最後まで歌いあげた。
会場の熱気が湯気となりうっすらとフロアに充満し始めると、難波が「鹿児島名物の霧が出てきたね」と嬉しそうに呟いた。そして横山はタバコタイム。この頃にはもう、メンバーも観客もすべてがシンクロナイズされた空間となっていた。そして、ZAXの今回の第一声「鹿児島!」のシャウトも飛び出した。
横山のギターソロが鳴り、そのままインスト「Pacific Sun」を掻き鳴らした。直後「We’re All Grown Up」を経て、屈指のアンセム「Stay Gold」が始まると、フロアは溢れんばかりのエネルギーを放出。自由にハンズアップし、踊り、精一杯のシンガロンで空気がさらにブーストされた。横山も「『Stay Gold』は俺たちの曲だけどさ、みんなの曲だもんね」と息を整えながら噛み締めた。
このあと、ある観客の体調不良を目にして、難波が「みんな一旦落ち着こう」と呼びかけた。そこに横山が即興でメロウなギターソロを挟み、フロア全体の呼吸を整えた。
状態が落ち着き、「Moon」でライブが再開。「Fighting Fists, Angry Soul」がかかると、さらにオーディエンスのギアが上がった。そのストロングな空気のまま「Maximum Overdrive」へと突入。この特別な夜に思い残すことがないよう、観客も全力を振り絞り、歓声に包まれて3人はステージを後にした。
すぐさまアンコールが発生。サッカー日本代表のチャントとして知られる「VAMOS!NIPPON」のコールでは、「オー!ニッポン!」から「オー!カゴシマ!」へと変わり、次第にさまざまな声でハイスタへのアンコールを送った。
3人が再登場してくると、横山が「ワンモー(One More)ね!」と応えた。アンコールは「Our Song」から始まり、「オーオーオオオオオー」のシンガロンで再び会場が一つになり、「My Heart Feels So Free」へと続いた。
「本当ありがとうね」と横山。続けて「90年代の鹿児島って遠い街だったんだよ。でも自分たちと関わる人たちが鹿児島に増えて、もちろんイベンターさんも頑張ってくれるし、見にきてくれる人たちもたくさんいる。そういう意味で、今では鹿児島は近い街になってくれた。頻繁にくるね!」とメッセージを送った。
そして難波の「これからもハイスタをよろしくね。もう愛さずにはいられないね」の言葉から贈ったのは、人気のカバー曲「Can‘t Help Falling In Love」。まさかの“スリーモー(Three More)”に、オーディエンスは大満足。大きな拍手と声援を3人に贈り、ライブが終了。
27年分の想いを解き放ち、全員で喜びを共有した約2時間だった。これからツアー後半に向けて、どんどん熱量が高まっていく。
●SET LIST●
01. The Kids Are Alright
02. Endless Trip
03. The Gift
04. Summer Of Love
05. Cabbage Surfin'
06. All Generations
07. A Ha Ha
08. Dear My Friend
09. Time To Crow
10. Song About Fat Mike
11. Teenagers Are All Assholes
12. Tinkerbell Hates Goatees
13. Another Starting Line
14. Please Please Please
15. Stand By Me
16. Pacific Sun
17. We’re All Grown Up
18. Stay Gold
19. Moon
20. Fighting Fists, Angry Soul
21. Maximum Overdrive
—ENC—
22. Our Song
23. My Heart Feels So Free
24. Can‘t Help Falling In Love
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