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2026.09.11

SCAFULL KING presents 「水曜日のダンスクレイズ」LIVE REPORT

  • REPORT

SCAFULL KING presents
「水曜日のダンスクレイズ」

2026.09.02@新代田FEVER


TEXT:ヤコウリュウジ
PHOTO:橋本塁


普段なら「まだ水曜か」なんてこぼしたくなるところだが、この日は違う。「週の真ん中に行きたいライヴがあるのって、良くないですか?」とTADAAKI”TDC”FUKUDA(Dr)がライヴ中に口にしていたように、早い段階から新代田FEVERは逸る気持ちを押さえきれないオーディエンスが集まり、満員御礼のすし詰め状態。
そこへKogray(the band apart)がオープニングDJとして心地よい楽曲をスピンし、心地よい熱気が充満していく。


ここにきて精力的な活動が目立つSCAFULL KINGの約1年ぶりとなるワンマン、完全に準備は整ったと言っていい状況だ。
「共に楽しみましょう!」というkograyの呼びかけに大きな拍手が沸き上がり、SEを背にTDC、IKKE(Ba)によるリズム、KENZI MASUBUCHI(Gt)、AKIRATT KURIMOTO(Tb)、CROSS YOU(Sax)、SYUTA-LOW”TGMX”TAGAMI(Vo/Tp)が登場。

ステージへ大歓声と熱視線が送られ、まずはTGMXが何か言葉を投げかけるかと思いきや、ここに集まった連中にそんな挨拶は無用とばかりに、いきなりアグレッシブすぎる「THE SIMPLE ANGER」を投下。トップスピードで走り出す最高の幕開けだ。激しく攻め立てるホーン隊、IKKEは飛び跳ね、TGMXはやるぞ、という意気込みを伝えるように歌い叫ぶ。


そんなゴキゲンすぎる1曲目から怒涛の流れで「NEEDLESS MATTERS」へ。プリミティブな祭りを想起させるというか、いつでも心をグッと持ち上げてくれるナンバーだ。今年のSATANIC CARNIVALで披露した際、MAYSON’s PARTYの面々がTGMXの呼びかけに応じてステージで踊りまくっていたが、自然とそうなる力がある。
オーディエンスも歓喜の声を上げながら、みんなで合わせて「1、2!」と叫び、どこもかしこもすでに最高潮。攻めてを緩めずに勝どきをあげるようなコールも印象的な「WHISTLE」につなぐ流れもまた良かった。


「暑く……ないね」と戯けつつ、「もっともっといきましょう!」とTGMXが呼びかければ、威勢のよい声で応えるオーディエンス。そんな状況に踊るしかないスカナンバー「YOU WANNA DO」がドロップされるのだから、もう無我夢中でグルーヴに身も心も任せて踊るだけ。そこから強度高めなサウンド感でも抜けてくるTGMXの歌声にやられる「GIVIN UP」、AKIRATTがマイクを手に持ち、ステージ中央で歌う「costello」、破裂スレスレのテンション感で放つ「Beatle knows himself」と続き、とにかく滝汗が止まらない熱気だけが充満していく。



とんでもない温度にTGMXが「まだ夏だったね」とつぶやき、AKIRATTがロンTを着てることに「ダイエットですか?(笑)」とイジるような軽妙なトークをしつつ、「今日も明日も平日ですよ! 大バカ野郎同士、盛り上がりましょう」とIKKEが呼びかけるMCを経て突入した中盤戦もずっと右肩上がり。
昨年6月、約14年ぶりの新曲として届けられ、やっぱりスキャフルだよな、とファンが喜悦した「Don’t forget the origin」で現在進行系な姿を見せつけ、KENZIが奏でるそそるリフ、会場をグワングワンに揺らすグルーヴで飲み込んだ鈍く光るスカコアナンバー「RUST OF YOUTH」から、ジャズの旨味を昇華したカバー「A-TRAIN」に「6cycles」とインストを立て続けにプレイ。手練れたちが織りなすアンサンブルは流石のひと言。



そこからシームレスにつなげたのが「DOO WEE」だった。弾けすぎない絶妙なテンション感で揺らし、会場の後ろの後ろまで手が上がる。素晴らしい一体感が生まれてるところ、ステージにいきなり登場したのが盟友であるTAKAYOSHI SHIRAKAWA (BACK DROP BOMB)。嬉しすぎるサプライズにオーディエンスは大興奮。TAKAの声が加わることによって曲は豊かさを増し、さらなる輝きと熱を放っていくのだ。

TAKAともう1曲、と続けたのがまだ仮タイトルだという新曲「will be」。適度に心浮き立つリズムワークの中、牧歌的なメロディーをTGMXとTAKAという名ヴォーカリストがいいコントラストを織り成しながら歌い上げる。どデカい会場でも味わってみたいと思わせる1曲だった。


再びステージ上は6人に戻り、ライヴも後半戦に差し掛かろうとするタイミングにはなるが、いやいやまだまだだろ、と言うように放ったのが「CLUB UNION」。踊らざるを得ないスカのリズムに誘われてオーディエンスも体を揺らしたところへ追撃のように繰り出したのが「LUNCHI IN THE JAIL」というのがホントにニクい。
日本におけるスカコア・スカパンクのオリジネーターはここにあり、なバイタリティを見せつけてくれ……と思ったところ、「ちょっと休もう」としゃがみこむTGMX。そんなユーモアもらしくあり、また一興。そこからアクセルをもっと踏み込み、アウトロまでぶっ放していく姿もまたカッコよかった。

ここでCROSSが加入し、現体制になってからの新曲を、とプレイしたのが「Starlight」。ロックの疾走感、絡み合うホーン、祝福感のある伸びやかなメロディー、そのどれもがハイセンス。結成36年、落ち着くどころかここでまたエネルギッシュなナンバーを生み出すスキャフルは開拓者であり探求者、そして表現者であり続けている。ライヴで浴びるこの曲の力は凄まじかった。



「ホントに楽しい時間はあっという間です。水曜日は23時間ぐらいしかないのかな?」とTGMXが胸の内を口にしたが、その気持ちはオーディエンスも一緒。「FAR PLACE」ではありがとうと伝えるように大きなシンガロングが生まれ、ライヴが終わりに近づいている寂しさを吹き飛ばそうとする。そんな光景を愛おしそうに見つめるTGMXもまた印象的だった。

華々しいフィナーレへ向かうべく、セレクトされたのが「We are the world」。ド頭からTGMXと共にオーディエンスも大きな歌声を上げ、グッドメロディーと小気味良いリズムに酔いしれながら心を存分に解放。
KENZIのコーラスも麗しく、フロアは何度目かわからないピークを迎え、まだ見ぬ絶頂を求めたラストナンバーは「YOU & I, WALK & SMILE」だった。イントロから激しくホーンが鳴り響き、エネルギーを振り絞るしかないノリが良すぎるリズムワークにキレッキレの歌。もっと来いよ、TGMXが手招きすれば、ダイバーも無数に飛び交い、とんでもなく大きなコールも繰り返される。すべてを突き抜けるパワーで最後まで駆け抜けていった。


まだまだこの高揚感を、と求めるオーディエンスに呼び戻されたアンコールは、今後の予定を伝えながら唐突に「NO TIME」を始めるというニヤリとするスタイルだったが、瞬時にオーディエンスも追いつき、すぐに会場はピークの熱気にカムバック。バンドとオーディエンス、どちらも歴戦の強者ばかりなのだろう。スイッチは切らず、アイドリングを保つのが上手い。

そのままハイテンションで「Brighten up」を続け、ラストナンバーは至高のアンセム「IRISH FARM」だ。TGMXの「ありがとうございました!」という言葉がかき消されるぐらいの声量のコールがフロアから起これば、その熱狂に負けるか、とAKIRATTやCROSSのみならず、IKKEもフロアへ身を乗り出していく。全員が最後まで振り切る最高のエンディングと言っていいだろう。全22曲、どこを切り取っても心が熱くなり、多幸感に浸れる最高のワンマンだった。



●SET LIST●
01. THE SIMPLE ANGER
02. NEEDLESS MATTERS  
03. WHISTLE
04. YOU WANNA DO
05. GIVIN UP
06. costello
07. Beatle knows himself
08. Don’t forget the origin
09.  RUST OF YOUTH
10. A-TRAIN
11. 6cycles
12. DOO WEE  TAKAYOSHI SHIRAKAWA (back drop bomb)
13. wii be TAKAYOSHI SHIRAKAWA (back drop bomb)
14. CLUB UNION
15. LUNCHI IN THE JAIL
16. Starlight
17. FAR PLACE
18. We are the world
19. YOU & I, WALK & SMILE

―ENC―
20. NO TIME
21. Brighten up
22. IRISH FARM


▼SCAFULL KING
https://www.scafullking.com/

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