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2026.03.18

【佐藤ルミナ】ルミナのROOTS「佐山先生の地獄の合宿」

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木口道場に入門してからは、同期の仲良し4人で、
少しでも早くプロになるため、毎日ひたすら練習に明け暮れていた。

そんなある日。

1994年9月、後楽園ホール大会で行われるグレイシー柔術の刺客 
アートゥー・カチャーとのVALE TUDOルールでの一戦を控えた中井さん。 
そして、今後導入される新ルールへの対応のため――

佐山聡先生の号令により、
特別な合同合宿が招集された。

そう、最近もSNSでよく目にする 
佐山先生が「コ◯スゾ!」とブチ切れている、あの有名な合宿である。w

木口道場からは我々同期の仲良し4人、
秋本じん、巽宇宙、佐藤“和道”稔之、そして自分が参加。

初代シューターたちの頃は頻繁に行われていた合宿らしいが、
この頃は久しぶりの開催だった。

初代の人たちから語られる“地獄の合宿”の恐ろしい話を聞かされ、
同期の練習生たちの多くは参加を見送っていた。

だが我々はというと、 怖いもの見たさの好奇心の方が勝ち、
ビビりながらも参加を決意した。w

合宿は3日間。
埼玉県にあった「健康センター湯の郷」(UFCファイター中村倫也選手のお父様が経営)の敷地内にあるスーパータイガーセンタージムで行われた。

宿泊は健康センターの仮眠室。
前日の夜、佐山先生から 「まずは明日の朝6時にピクニックに行くよ〜」 と、やけに軽い説明を受ける。

期待と緊張の中、あまり眠れないまま ピクニックの朝を迎えた。
正確には覚えていないが、 ジムから歩いて5分ほどのサイクリングロードのような場所に到着。

そこで―― 地獄の3日間がスタートした。w

もちろんピクニックのはずもなく、
サイクリングロードを永遠ダッシュ、 アヒル歩き、兎跳び、 人を担いで走る、などなど…。

おそらく2〜3時間続いたであろう 鬼のフィジカルトレーニングで朝練が終了。
そして佐山先生の指示により、 当時ちょうど流行り始めていたカーボローディングがこの合宿にも取り入れられた。

そのため食事は、炭水化物抜きのメニューばかり。
施設内のレストランの料理人が作ってくれるので 料理自体はとても美味しい。
ただ出てくるのは、 豆腐や大豆をメインにしたタンパク質中心の料理ばかり。
米もパンも麺もなし。
ハードなトレーニングの後なのに エネルギー源が補給されないので、 全然力が出ない。w

昼食後は少し休んで午後練。
ここでは 永遠ミット打ち、そして永遠スパーリング。
そして夕食ももちろん炭水化物抜き。w 
これを3日間続ける。

最終日の最後の練習では、 あまりのしんどさにスパーリング中、 わざとチョークを取らせて落ちる演技をするという ささやかな休息方法を編み出した。w

もちろん本当に落ちるわけではないが、 「落ちたっぽい雰囲気」を出して数十秒休むという なんとも姑息な作戦である。
しかし、あの極限状態では とにかく一瞬でも休みたい。

人間の防衛本能ってすごいですね。w

そして、あの有名なシーンにも立ち会った。
「それがお前の本気か? なめてんのか? 本気で蹴ってみろ!」

ターゲットにされたのは、 運良く(運悪く?w)秋本じんさん。

コンプラ的にここでは詳細は割愛するが、 佐山先生の迫力にその場の全員が圧倒された。

ただ不思議なもので―― そのあと、皆の動きが明らかに変わった。
限界だと思っていたはずなのに、 そこからさらに2割増しくらいの力が出る。

いわゆる 火事場の馬鹿力というやつだ。

そんなこんなで、 3日間の地獄の合宿は無事終了。

最後はもう、 階段すらまともに上り下りできないほどの疲労困憊。
参加前は恐怖もあったが、 終わってみれば「出てよかった」と思える経験だった。
もちろん、今この指導方法をそのままやったら いろいろ問題になると思う。w

ただ当時は、受ける側もそれを承知で参加していたので 自分にとっては本当に良い経験になった。

とはいえ、あの内容は肉体的にかなりハード。

やるなら―― 絶対に若いうちの方がいいですね。

そして合宿から約1週間後、 中井さんとアートゥー・カチャーの試合が後楽園ホールで行われた。

結果は激闘の末のドロー。

あのハードな試合ができたのは、 間違いなくこの合宿の効果もあったと思う。
自分の中での中井さんのMMAベストバウトは、この一戦。

名勝負として語り継がれているが、 映像は権利の関係で今は見られないのが本当に残念だ。



▲中井さん(当時24歳)のローキックを受けるルミナ青年(当時20歳)



▲あの中井さん(先頭)も苦悶の表情…. 背後から鬼の形相で檄を飛ばす佐山先生。


▲先輩たちの頃に比べ参加者が激減w


▲修斗伝承




▶ARCHIVE
Vol.3:ルミナのROOTS「木口道場の門を叩く」
Vol.2:ルミナのROOTS「なぜ自分がMMAを始めたのか」
Vol.1:ルミナのROOTS「1997」



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