こんにちは!指揮者の坂入健司郎です。
コロナ禍が一旦落ち着いて、今年は海外アーティストが多数来日しますが、今回は秋に来日するチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の魅力について紐解いていこうと思います!
⚫︎チェコ、そして東ヨーロッパを代表する名門オーケストラが来日!
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団は、チェコを代表するオーケストラであり、東ヨーロッパをも代表する名門。交響曲の「新世界より」で有名なチェコを代表する作曲家・ドヴォルザークが、1896年に自身で指揮をして自身の作品を演奏した楽団もこのチェコ・フィルハーモニー管弦楽団で、1908年にはグスタフ・マーラー指揮で自身の交響曲第7番「夜の歌」を初演したという歴史深いオーケストラです。第二次世界大戦や東西冷戦時における度重なる政治的困難を乗り越え、現在チェコ・フィルは新たな「黄金時代」を迎えているといえるでしょう。
⚫︎ビシュコフとの蜜月関係、そして華麗なる共演者たち
チェコ・フィルの新たな「黄金時代」を築き上げた指揮者は、なんといってもイルジー・ビエロフラーヴェクの功績が絶大でした。ビエロフラーヴェクは、若くしてチェコ・フィルの首席指揮者に就任するものの、わずか3年間で一度退任することとなります。しかし、2012年に満を持して20年ぶりに首席指揮者に復帰することとなります。それからのチェコ・フィルとビエロフラーヴェクの快進撃はとどまることを知りませんでした。ドヴォルザークの交響曲全曲をレコーディングし、大変な評判を生みました。2017年、ビエロフラーヴェクはチェコ・フィル首席指揮者の任期途中に志半ばで71歳で生涯を閉じます。
その当時から、チェコ・フィルとチャイコフスキー交響曲全曲をレコーディング中だったセミョン・ビシュコフがビエロフラーヴェクの後任として首席指揮者に任命され、ビエロフラーヴェクが築き上げた「黄金時代」を見事に継承したのです。そして、今回もチェコ・フィルはビシュコフとともに来日を果たすのです!
今回は、前述のとおり自身もチェコ・フィルを指揮していたドヴォルザークが作曲した交響曲と協奏曲を味わい尽くすプログラム。チャイコフスキー国際コンクールに入賞経験のあるフェランデスのチェロ、そして素晴らしい音楽性を持つヴァイオリンの巨匠ギル・シャハム、そして今や世界で引っ張りだこの大活躍をされている藤田真央さんがソリストを務めます。どの公演も聴き逃せません!ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
https://www.japanarts.co.jp/concert/p2039/
今日は、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の来日公演についてご紹介しました。
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