【坂入健司郎コラム】バッハを聴こう!

2023.06.09

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京響

こんにちは!指揮者の坂入健司郎です。
今日は、私が指揮者として出演する演奏会をご紹介します!

6月18日(日)14:00より、京都コンサートホールにて京都市交響楽団 オーケストラ・ディスカバリー2023が開催されます。京都市交響楽団のオーケストラ・ディスカバリーは、毎年人気のコンサートシリーズで、こどもは5歳から入場可能で、チケット料金もおとな(19歳以上) ¥3,000、こどもは(5歳以上18歳以下) ¥1,500と、とってもお手軽な価格でオーケストラを楽しめます!
また、このシリーズには毎年コンセプトがありまして、今年は音楽史に影響を与えた偉大な4人の作曲家を一人ずつフォーカスしていく本格的なプログラムを年間4回にわたってお届けします。私が出演する以外の公演では、京都市交響楽団の常任指揮者を務められる沖澤のどかさんの指揮でベートーヴェンを、原田慶太楼さんの指揮でチャイコフスキーを、出口大地さんの指揮でストラヴィンスキーを取り上げます。まさに大人も子どもも手軽に、かつ奥深くクラシック音楽を楽しめる企画なのです。

6月18日の演奏会はシリーズの初回にあたり、私が指揮するテーマはJ.S.バッハ!「音楽の父」と言われるJ.S.バッハですが、実は現代のオーケストラではなかなか演奏されません。というのも、バッハの時代に使われていた楽器と現代の楽器は少し異なる(前回のサヴァールのコラムでも取り上げましたね!)ことや、現代の60〜80人規模のオーケストラで演奏されることを想定されなかったことも理由のひとつ。しかし、バッハが残した美しいチェンバロの作品を(当時は存在していなかった)ピアノで演奏しても素晴らしいように、オーケストラのために作曲されたバッハの素晴らしい作品も現代のオーケストラでも美しく演奏できるのです!
前半は、「バッハ、パリに行く」というテーマで、バッハが生きた時代に栄華を極めたフランス・バロック音楽がバッハに与えた影響を紐解いていきます。杖を打ち鳴らして華麗に指揮をし、晩年はその指揮する杖を自分の足に誤って刺してしまって、その怪我が原因で亡くなったといわれるリュリが作曲した「町人貴族」の序曲や、フランス・バロックの集大成ともいえる大家・ラモーが作曲した「優雅なインドの国々」、そしてバッハの「管弦楽組曲第3番」をお届けします。前半は、なるべく当時の編成に近いかたちをとって少人数で演奏されます。
後半は、現代のオーケストラで演奏できるように編曲されたバッハの名曲を大編成のオーケストラで堪能していただきます。ストコフスキーが編曲したトッカータとフーガ ニ短調や「主よ、人の望みの喜びよ」など、誰もが耳にしたバッハの名曲たちを大迫力でお楽しみいただきます。今回の演奏会は、私にとって京都市交響楽団デビューとなります。万感の思いを込めて演奏会に臨みたいと思います!

今日は、京都市交響楽団のオーケストラ・ディスカバリー2023についてご紹介しました。
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坂入健司郎Twitter:https://twitter.com/siegfried512

 
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