カーチュン・ウォン インタビュー 日本フィルハーモニー交響楽団 第783回東京定期演奏会 ショスタコーヴィチ:交響曲第7番《レニングラード》

2026.08.10

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日フィル定期783

日本フィルハーモニー交響楽団の第783回東京定期演奏会(9月11日、12日、サントリーホール)では、首席指揮者のカーチュン・ウォンの指揮のもと、ショスタコーヴィチの交響曲第7番が演奏される。
この公演はもともと、日本フィル桂冠指揮者兼芸術顧問のアレクサンドル・ラザレフが指揮する予定であったが、ラザレフの来日が叶わず、ウォンがその代役を引き受けた。

「マエストロ・ラザレフとの関係は、日本フィルの芸術的アイデンティティの重要な一部をなしています。ロシア音楽のレパートリー、とりわけショスタコーヴィチの作品において、彼がこのオーケストラとともに築き上げたものに、私は計り知れない敬意を抱いているのです。
日本フィルは、ショスタコーヴィチの音楽言語を本能的に理解し、これらのレパートリーに対して感情的な献身を示します。
私たちがショスタコーヴィチを共に演奏するとき、私はこのオーケストラの集団的記憶のなかに既に存在しているものを呼び覚ましているように感じるのです」(カーチュン・ウォン、以下同)

ウォンと日本フィルが取り上げる3曲目のショスタコーヴィチの交響曲となる第7番は、第二次世界大戦のレニングラード包囲戦をテーマにした作品で、作曲家はその戦場を実際に体験した。
全楽章に貫かれる生々しいリアリズムは、この交響曲をなにより特徴づけている。

「第1楽章で強い印象を残す“戦争の主題”の反復的な行進曲は、特定の軍隊や思想、国家よりも、むしろ暴力そのものが持つ恐るべきメカニズムを描いているように感じられます。この交響曲における「悪」は日常的に、機械的に、そしてほとんど人格を持たないかたちで現れるのです。この音楽は、暴力がいかにして、社会の内部で常態化していくのかを描いています。
ショスタコーヴィチにとって、レニングラードは故郷であり、家族や友人たちが暮らす場所であり、日常そのものだったのです。
ですから、この交響曲には、皮肉や政治的含意の下に、非常に誠実ななにかが存在しているように思います。
それは、極限状態にあってもなお、市井の人々の尊厳と精神を守ろうとするひとりの作曲家の姿であり、最終的にこの作品は、政治を超越して、深く人間的な作品となっているのです。私はお客様に、第7番の悲劇性だけでなく、その人間性を感じ取っていただきたいと思っています。
この交響曲は、究極的には“生き延びること”を描いた作品であり、人々が闇のなかにあってなお人間であり続けることについての物語なのです」

交響曲第5番、第11番《1905年》と、ショスタコーヴィチの交響曲でも成功を重ねているウォンと日本フィル。
大作の第7番では、作品に込められた普遍的メッセージに光を当てながら、壮大なスケールの演奏を聴かせてくれるだろう。
躍進を続ける日本フィルの、コントラスト際立つ多彩な演奏表現にも大いに期待したい。



日本フィルハーモニー交響楽団
第783回東京定期演奏会 


■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2670285

■日程
9月11日(金) 19:00 開演サントリーホール 大ホール
9月12日(土) 14:00 開演サントリーホール 大ホール(※予定枚数終了)

■出演
指揮:カーチュン・ウォン[首席指揮者] 

■曲目
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番《レニングラード》 ハ長調 op.60

 

 
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