こんにちは!指揮者の坂入健司郎です。
皆さまお盆休みや夏休みをいかがお過ごしでしょうか。今年の8月、私は毎週各地のオーケストラへと客演しています。3日に神戸市室内管弦楽団と神戸市混声合唱団の皆さまと斬新な子どもコンサートを、9日には豊田市ジュニアオーケストラの皆さまと生涯忘れることのできないようなチャイコフスキーを演奏してきました。これから東京のオーケストラにいくつか客演しつつ、月末には岡山フィルと札幌交響楽団の皆さまとの初共演が待っている楽しみな1ヶ月となりそうです。
さて、8月が終わると欧米諸国のオーケストラは、2025/26年の新シーズンが開幕します。今日は、ベルリン・フィルとウィーン・フィルの注目の公演をピックアップしようと思います。この演奏会のために海外旅行の予定を組んでも価値ありの楽しみな公演たちです!
★ベルリン・フィルの新シーズンには、ジョルディ・サヴァールがデビュー!
アーノンクールと並ぶ古楽演奏の泰斗であり、ヴィオラ・ダ・ガンバを世界に再評価させたレジェンドで指揮者でもあるジョルディ・サヴァールが、84歳にしてベルリン・フィルへのデビューを果たします。
2025年12月4〜6日にラモーとグルック、モーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」という珠玉のプログラムでデビューを飾ります。
その後も、2026年1月11日にはカラヤン・アカデミー(ベルリン・フィルが組織するアカデミーオーケストラです。)とともに、リュリとテレマン、そしてヘンデルの王宮の花火の音楽を披露。2026年3月16日には自身のオーケストラと合唱とともにモーツァルトのレクイエムをベルリンのフィルハーモニーホール(ザール)で披露します。
「ジョルディ・サヴァールを讃えて」と銘打たれた演奏会たち。今年のベルリンにおける注目の音楽イベントとも言えるでしょう!
https://www.berliner-philharmoniker.de/en/concerts/season-highlights/2025-26/hommage-jordi-savall/
★ウィーン・フィルの新シーズンではサー・サイモン・ラトルが久々の登場!
サイモン・ラトルとウィーン・フィル…鮮烈なベートーヴェンの交響曲全集を制作したり、ベルリン・フィルとの合同演奏会でマーラー6番を演奏したり…2000年代初頭までは記憶に残る客演が続いていましたが、今回20年以上の時を経て、ついに定期演奏会に復帰します。2026年4月16〜19日の4日間で、マーラーの交響曲第9番をメインプログラムとして演奏します。こちらも、今シーズンのハイライトとなるような注目の公演です!
今日は、欧米オーケストラの新シーズンについてご紹介しました。
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※TOP写真)ジョルディ・サヴァール Photo: Philippe Matsas