【坂入健司郎コラム】聴き逃すな!来週からのバーミンガム市交響楽団!

2025.06.26

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山田和樹CBSOチラシ表

こんにちは。指揮者の坂入健司郎です。

梅雨の湿気に悶々とする毎日ですが、今日は梅雨のモヤモヤを吹き飛ばすような公演をご紹介したいと思います!

6月15日(日)AM2:00〜のNHKはご覧になりましたでしょうか?
山田和樹さんがベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会にデビューした模様をNHKで生中継されました。日本人指揮者としては14年ぶりの快挙とのことですが、そうした記録よりなにより演奏の内容が素晴らしく、レスピーギの「ローマの噴水」、武満徹のウォーター・ドリーミング、サン=サーンスの交響曲第3番という彩り豊かなプログラムを恍惚とするほどに美しい音色を導き出されていた山田マエストロに釘付けになりました…!

ベルリンでの大成功から二週間…マエストロは音楽監督を務めるバーミンガム市交響楽団と共に来日されます!
全国各地で演奏会が予定されていますが、とりわけおすすめなのが6月30日の東京オペラシティでの公演です。

まずはプログラムに大注目。
ショスタコーヴィチの《祝典序曲》、エルガーのチェロ協奏曲(シェク・カネー=メイソンの独奏)、後半はムソルグスキー作曲、ヘンリー・ウッド編曲の《展覧会の絵》というもの。華々しいショスタコーヴィチの祝典序曲の後に披露されるエルガーのチェロ協奏曲は、イギリス音楽が持つ哀愁と繊細な美しさを凝縮したような傑作です。

後半に演奏されるヘンリー・ウッド編曲の《展覧会の絵》は日本ではなかなか聴けない珍しいプログラムです。
ヘンリー・ウッドはロンドン出身の指揮者。世界的なクラシック音楽祭、BBCプロムスの創始者として有名です。彼が編曲したムソルグスキーの《展覧会の絵》は、有名なラヴェル編曲版よりも7年早く1915年に作られました。山田さんとバーミンガム市交響楽団は昨年、彼の創設したBBCプロムスで披露し、大好評を得ました。私もBBCの中継で聴いたところ、驚くようなスケールで描かれるラストのキーウ(キエフ)の大門に息を飲みました…これは生で体感すべき音楽です!
是非足を運んでみてはいかがでしょうか。

さらに、本公演に先駆けて18時より東京オペラシティにて、山田マエストロとバーミンガム現代音楽グループによって藤倉大さんの笙協奏曲の日本初演等が披露されます。こうした素晴らしい機会を大変リーズナブルに聴くことができます。こちらの公演も合わせて聴けば、最高に贅沢な一日になることでしょう!

今日は、バーミンガム市交響楽団の来日公演についてご紹介しました。

クラシック音楽についての素朴な疑問や気になることは、日々、皆様からのご質問を受け付けております。

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