【坂入健司郎コラム】世界最高峰の木管アンサンブルが来日!

2025.02.27

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レ・ヴァン・フランセ©wildundleise. de Georg Thum 2014

こんにちは。指揮者の坂入健司郎です。かなり暖かい日が続きますね。三寒四温の日々が春の訪れを感じさせてくれるこの頃。
今日は世界最高峰の木管アンサンブル「レ・ヴァン・フランセ」の2025年来日公演をご紹介したいと思います!

「レ・ヴァン・フランセ」の魅力は何と言っても、そのメンバーの豪華さとアンサンブルの妙技です。フルートのエマニュエル・パユ(ベルリン・フィル首席奏者)をはじめ、オーボエのフランソワ・ルルー、クラリネットのポール・メイエ、ホルンのラドヴァン・ヴラトコヴィチ、ファゴットのジルベール・オダン、ピアノのエリック・ル・サージュと、各パートの第一人者が揃っています。いずれも世界的に活躍する名手ばかりで、その6人が息を合わせて奏でる音楽はまさに「ドリームチーム」によるハーモニーです。個々の卓越したテクニックから生み出される音色はカラフルで歌心に満ちており、全員で一体となった合奏の中でも各メンバーの個性が輝きを放つのが特徴です。これは「レ・ヴァン・フランセ(和訳=フランスの風、フランスの木管とも解釈できる)」という名前のとおり、フランスの室内楽の伝統でもある「合奏の中でもソリスト(独奏)それぞれが光るスタイル」を体現しているとも言われています。

そんな彼らが、2025年3月に待望の来日公演を行います。今回の来日ツアーでは、関西から関東、東北まで全国各地で公演が予定されていますが、今日は東京で行われる二公演をご紹介します。

まず、3月13日(木)には、東京都の文京シビックホール 大ホールにて、ブラームスのハイドンの主題による変奏曲、ヴェルディの五重奏曲(弦楽四重奏曲ホ短調)、 カプレのフルート、オーボエ、クラリネット、バソンとピアノのための五重奏曲、プーランクのピアノと管楽器のための六重奏曲を披露します。彼らが得意とするフランスの作曲家を中心としたプログラムですが前半にブラームスやヴェルディの弦楽四重奏曲ホ短調の木管五重奏版を楽しめる多彩なプログラムになっています。

3月17日(月) の東京オペラシティ コンサートホールでの公演は、後半のプログラムであるカプレの五重奏曲とプーランクの六重奏曲は同一ながら、前半には彼らの十八番である、ルーセルのディヴェルティスマンとテュイレの六重奏曲に加えて、シルヴェストリーニの六重奏曲を世界初披露します。オーボエ奏者でもある現代フランスの作曲家・シルヴェストリーニによる最新作は、今回の日本ツアーが世界初演となる注目曲で、どんな音楽が飛び出すのか期待が高まります。現代曲と聞くと難しく感じるかもしれませんが、初演のワクワク感を会場で味わえる貴重なチャンスです!

今年のレ・ヴァン・フランセ来日公演は、初心者から熱心なクラシックファンまで誰もが楽しめる内容になっています。一流アンサンブルの迫力と緻密さ、バラエティ豊かな選曲、新作初演のドキドキ感など、見どころ満載です。この機会にぜひ会場に足を運び、世界トップクラスの木管アンサンブルが織りなす極上の音楽を体感してみてください!

https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2454840

今日は、レ・ヴァン・フランセの来日公演をご紹介しました。
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坂入健司郎Twitter:https://twitter.com/siegfried512


トップ写真クレジット:(C)wildundleise. de Georg Thum 2014

 
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