7年ぶりの来日でお届けするのは、英国バレエの魔法にかかったフェアリーテイル
イギリスにおいて英国ロイヤル・バレエ団と並びバレエ文化の一翼を担う二大バレエ団のひとつ、英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団(BRB)が、カルロス・アコスタ芸術監督体制下となって初、2018年以来7年ぶりの来日を果たします。
このたび披露されるのは、ピーター・ライト、デヴィッド・ビントリー、ともに芸術監督として同団を今に繋いできた振付家が演出・創作した、世界中で愛されるおとぎ話が題材の2作品──古典の継承者を任じる英国が“十八番”と誇る「眠れる森の美女」と、流麗な振付と軽やかなドラマ性、子どもから大人までが楽しめるエンターテインメント性が持ち味の「シンデレラ」です。
かつて英国ロイヤル・バレエ団のトップ・プリマとして絶大な支持を受け、今なおその類まれなる技術と表現で輝き続けるアリーナ・コジョカルが「眠れる森の美女」に再び登場するほか、端正な佇まいと伸びやかな踊りがエレガントな英国ロイヤル・バレエ団プリンシパル、ウィリアム・ブレイスウェルの「シンデレラ」ゲスト出演にも注目です。また長らくBRBの顔として活躍し今まさに円熟の時を迎える平田桃子と早くから注目されこのたび待望のカンパニー日本公演初主演を務める栗原ゆう、2人の日本人プリマがそれぞれ「シンデレラ」と「眠れる森の美女」に主演します。
ライトとビントリー双方の薫陶を受けたカンパニーが魅せる英国バレエの優美な世界に、どうぞ酔いしれてください!
「眠れる森の美女」全3幕 プロローグ付き
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
振付:マリウス・プティパ/レフ・イワーノフ/ピーター・ライト
演出:ピーター・ライト
装置・衣裳:フィリップ・プラウズ オリジナル照明:マーク・ジョナサン
photos: Tristram Kenton, Kiyonori Hasegawa
英国の香りに満ちた、ロイヤル・バレエ・ファミリーの“十八番”
チャイコフスキーの優美で洗練された音楽にのせ、古典バレエの様式美を余すところなく具現化した19世紀ロシアのクラシック・バレエの最高峰「眠れる森の美女」。英国ではロイヤル・バレエ団創設当初から本作が上演され、代々の振付家たちによって磨かれてきました。
このたび上演するのは、戦後英国バレエ界の巨匠のひとりで、芸術監督として英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団(BRB)を18年にわたり牽引したピーター・ライトによる、ロシア=英国の伝統に連なる正統派のヴァージョン。煌びやかな舞台装置に彩られたなかで、技巧的にもアップデートされた繊細な振付が役柄や心理を細やかに表現しています。ライトは、カラボスと対となるリラの精をロシアの古い上演にのっとりマイム役にすることで貫録を与え、ドラマティックな演出に仕上げました。
2018年に続き、変わらぬ愛らしさと観る者の感情を深く揺さぶる圧倒的な演技力でバレエ・ファンの心をとらえて離さないアリーナ・コジョカルのゲスト出演は、日本公演だからこそのキャスティング。コジョカルとともに、観客を物語の世界に取り込む豊かなテクニックと表現力をもつBRBのダンサーたちが贈るロイヤル・バレエ・ファミリーの“十八番”の舞台をどうぞご堪能ください!
オーロラ姫 | 王子 | |
6月20日(金) 18:30 | アリーナ・コジョカル | マチアス・ディングマン |
6月21日(土) 14:00 | 栗原 ゆう | ラクラン・モナハン |
6月22日(日) 14:00 | アリーナ・コジョカル | マチアス・ディングマン |
会場:東京文化会館 (上野)
指揮:ギャヴィン・サザーランド
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
「シンデレラ」全3幕
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:デヴィッド・ビントリー
美術:ジョン・F・マクファーレン
照明:デヴィッド・A・フィン
photos: Bill Cooper
現代の観客が共感できる、夢と希望にあふれたファンタジー
英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団(BRB)が上演するもう一作は、英国の演劇的バレエの伝統を継承する振付家であり、20年以上にわたり芸術監督として同団を率いてきたデヴィッド・ビントリーによる、観るものをファンタジーの世界に誘う「シンデレラ」です。
ビントリー版の物語のキーとなるのは“靴”。第1 幕、継母や義理の姉たちから虐げられながらも懸命に生きるシンデレラにとって、亡き母の形見の舞踏会用の靴は唯一の宝物ですが、シンデレラはこれを家に迷い込んだ物乞いの裸足の老女に差し出します。彼女の内面の美しさをきっかけにして魔法がはじまりま す。 童話の中であっても“現代の観客が共感できる生身のキャラクター”を生み出すことにこだわったビントリーは、第1幕ではシンデレラの苦しみに、第2幕では魔法によって見出す夢と希望に焦点を当て、そのコントラストを鮮やかに表現。特に、星空でできた大広間での舞踏会シーンは幻想的でまばゆく、シン デレラ、そして観客の目にまさに“ひと時の夢”かのごとく映ります。ユーモアたっぷりの義理の姉たちに加え、仙女の魔法で登場するカエルの御者やネズミの小姓など、愛くるしい着ぐるみたちのコミカルな踊りも、英国バレエならではの楽しい見どころです。
このたびの日本公演では、ゲストとしてBRB出身で現在英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルのウィリアム・ブレイスウェルが、ノーブルな踊りで以前の仲間たちと久しぶりの共演を果たします。好評を博した2015年日本公演以来、10年ぶりの上演にご期待ください!
シンデレラ | 王子 | |
6月27日(金) 19:00 | 平田 桃子 | ウィリアム・ブレイスウェル |
6月28日(土) 14:00 | ベアトリス・パルマ | マックス・マズレン |
6月29日(日) 14:00 | 平田 桃子 | ウィリアム・ブレイスウェル |
会場:東京文化会館 (上野)
指揮:ポール・マーフィー
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2557067
プリセール:2月14日(金) 10:00 ~ 2月16日(日) 23:59
一般発売 :2月17日(月) 10:00 ~