こんにちは!指揮者の坂入健司郎です。
いよいよ明日から、パリオリンピックが開幕します!東京オリンピックから、すでに3年も経ったことにも驚きですね…!これから数週間、パリの街並をたくさん観られることでしょう。
今日は、パリにまつわるプッチーニの傑作オペラ、《ラ・ボエーム》をご紹介します。
●マエストロ井上道義、最後のオペラ公演!
世界中の名門オーケストラを指揮し、日本でも、新日本フィル、京響、オーケストラ・アンサンブル金沢、大阪フィルのシェフを務めた井上道義氏が、2024年末での指揮活動の引退を発表されました。ラストイヤーになる今年は、日本各地のオーケストラといわゆる「最後の共演」を精力的に行われております。全ての公演を観ることが叶わないのが悔しいですが、私も様々な公演に足を運び、毎度深い感銘を受けています。是非、このコラムをお読みの皆様にも必ずや!聴いていただきたいマエストロです。
そんなマエストロが、活動の締めくくりに全国でオペラを上演します。自身最後となるオペラに選んだのは“最愛のオペラ"と語るプッチーニの《ラ・ボエーム》。しかも新制作。演出・振付・美術・衣裳には、マエストロと幾度もコラボレーションしてきた森山開次氏が務めます。錚々たる歌手陣とともに唯一無二の舞台になること間違いないありません。
●1830年頃のパリ…屋根裏部屋のアパートでの物語
プッチーニのオペラ《ラ・ボエーム》は、1830年頃のパリを舞台にした物語。4人の芸術家の卵たちがアパートの屋根裏部屋で貧しくも青春を謳歌しているところから始まります。
4人の芸術家のうちの1人である詩人ロドルフォが独り仕事をしていると、隣人のお針子(仕立屋に雇われて衣服などを縫う女性)ミミがロウソクの火を貰いに現れ、二人はたちまち恋に落ちます。第2幕はクリスマスイブのパリ、カルチェ・ラタン(ラテン語地区の意)が舞台。4人の芸術家のメンバーである画家マルチェッロとかつて恋人だったムゼッタが再会します。
一方で、詩人ロドルフォは結核を患っているミミを想い別れようと決意。2月になった第3幕では、ロドルフォとミミの別れ、マルチェッロとムゼッタの口論が展開されます。
ラストの第4幕は、互いに忘れることのできないロドルフォとミミとの再会を果たしますが……この先は直接舞台で体験していただきたい!
誰もが心揺さぶられる、古今東西全てのオペラの中でも最高傑作のひとつと言えるプッチーニの代表作です。今年しか観ることのできない素晴らしい舞台になることでしょう。全国7都市で上演します。是非皆様足を運んでみてください!
今日は、プッチーニのオペラ《ラ・ボエーム》をご紹介しました。
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