【坂入健司郎コラム】10月から11月にかけてのオススメ公演

2023.09.26

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こんにちは!指揮者の坂入健司郎です。
秋分の日を過ぎ、ようやっと季節も秋めいてまいりました。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。今日は、10月から11月にかけてのオススメ公演をご紹介します。

⚫︎アジアオーケストラウィーク



毎年秋に東京オペラシティで開催されるアジアオーケストラウィークが今年も開催されます!今年は日本のオーケストラから千葉交響楽団が出演し、トルコからイスタンブール国立交響楽団、韓国から韓国チェンバー・オーケストラが来日します。
山下一史マエストロ率いる千葉交響楽団は、10月5日(木)に登場。注目は、なんといっても團伊玖磨の初期の傑作、管弦楽組曲「シルクロード」。團は生涯、ユーラシアを題材にした作品をライフワークに作曲しており、本作でも壮大な音楽絵巻が出現します。同じくユーラシアを題材にしたボロディンの「中央アジアの草原にて」や、絵画作品を音楽で表現したムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」という実に統一感のあるプログラムで楽しませてくれます。
10月6日(金)には、ギュレル・アイカル率いるイスタンブール国立交響楽団が登場。アジアオーケストラウィークでは20年ぶりの登場という、楽しみな機会です。ここでの注目は、芥川也寸志作曲の『弦楽のための三楽章』。早くからロシア(旧・ソ連)などで演奏されてきた作品で、海外のオーケストラが演奏する日本の作品はいずれも新たな発見がありますから、本公演への期待が高まります!
10月7日(土)には、キム・ミン率いる韓国チェンバー・オーケストラが登場。アルゼンチン・タンゴの音楽を世界的な知名度に押し上げたピアソラの『ブエノスアイレスの四季』は、誰もが熱狂の渦に巻き込まれる傑作!昨年に引き続き、ユン・イサン作品を聴けるのも注目です!


⚫︎チェコ・フィルハーモニー弦楽アンサンブル



チェコ・フィルハーモニー弦楽アンサンブルは、チェコ・フィルの新たな「黄金時代」を築き上げた指揮者、イルジー・ビエロフラーヴェクの提案で創設されました。惜しくも2017年、ビエロフラーヴェクはチェコ・フィル首席指揮者の任期途中に志半ばで71歳で生涯を閉じますが、チェコ・フィルハーモニー弦楽アンサンブルは2018年より芸術活動を開始。様々なレパートリー、そしてアーティストたちと共演を重ねてきました。

(※ビエロフラーヴェクとチェコ・フィルの関係についてはこちらも→ https://fan.pia.jp/piaclafan/news/detail/86/ )

今回はチェコ・フィルハーモニー管弦楽団の創設演奏会で指揮をした作曲家・ドヴォルザークの弦楽セレナードと、交響曲全曲をレコーディングしたほど得意とするチャイコフスキーの弦楽セレナードを一度に聴ける贅沢なコンサート。是非美しい響きに身を委ねてみてはいかがでしょうか。

今日は、10月から11月にかけてのオススメ公演についてご紹介しました。
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坂入健司郎 公式X(旧Twitter)アカウント:https://twitter.com/siegfried512

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