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CRAZY VODKA TONIC「音溢城下~城下町から全国へ溢れんばかりの音楽と思いを~」Vol.87
2026.08.01
- COLUMN

夏がやってきた
夏が来た。
つまり、戦が始まったということだ。
敵は毎年決まっている。
敵は毎年決まっている。
太陽である。
若い頃は「焼けたほうが健康的」と豪語し、鎧ひとつ着けずに出陣していた。しかし三十三の今、その考えは完全に打ち砕かれた。
敵は思っていたより強かった。
一日撮影に出ただけで、頬は赤く染まり、鼻はヒリヒリと痛む。数日後には肌はボロボロ。さらに数年後には「シミ」という伏兵まで送り込んでくる。
これはもはや奇襲ではない。
計画的な侵略である。
そこで今年、私はついに決意した。
日焼け止めという鎧を身にまとうことを。
朝、鏡の前で白いクリームを顔に塗る姿は、戦国武将が甲冑を身に着ける姿と何ら変わらない。いや、むしろ命懸けだ。
「今日はSPF50でいくか。」
まるで軍議である。
ただ、この鎧にはひとつ欠点がある。
汗で流れる。
撮影現場で炎天下を走り回れば、防御力はみるみる低下する。二時間ごとの塗り直しなど、戦場で鎧を着替えろと言われているようなものだ。
それでも塗る。
未来の自分の顔を守るために。
若い頃は勢いだけで勝てた戦も、年齢を重ねれば知恵と準備が必要になる。
これもまた、大人になった証なのかもしれない。
というわけで、この夏も私は太陽軍との長い戦に挑む。
願わくば今年こそ、シミという落城だけは避けたい。
願わくば今年こそ、シミという落城だけは避けたい。
Vo池上優人
