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【VOICE】■ Sly & The Family Stone
2025.06.17
- Voice
時代ごとに好きなアーティストはたくさんいましたし、
聴いたレコードも多数ありましたが、
聴くとなにか若き時代、
風景が蘇るバンドやレコードがあります。
自分の人生との巡り合わせなんだと思いますが。
スライ&ザ・ファミリーストーンは、
1960年代〜1970年代に活躍したバンドではありますが、
私が出会いよく聴いたのは1980年代の後半。
20歳〜22歳くらいのころ。
時系列は定かではありませんが、
その頃はまだ名盤と呼ばれるレコードの、
CDでのリイシューも始まったばかり。
CD化されていない名盤が山のようにありました。
あれもこれもCD化しようということでの、
過去の名盤の再発、復刻の機運高まる時期、
再評価やメーカーのプロモーションも厚くなって、
過去が注目され多数紹介された時期に
20代前半を過ごしたっていうのは、
影響あったなと振り返れば思います。
聴きたくなったらどうするか。
当然インターネットからの情報もありませんから、
聴きたきゃ中古レコードしかありません。
我々はもっぱら中古レコード盤を探し回り、
宝探しのような感じで中古盤屋を巡りました。
先の世代もみんなそうでした。
スライの「Stand!」「暴動」なんかは、
レジの後ろの壁に飾ってあるような存在で、
とても高価な値段がついていました。
誰が買ったのか借りたのか、
そのあたりはよく思い出せませんが、
手にしたレコードは集まって聴くんです。
ながら聴きみたいなのはありませんし、
スマホもパソコンも
タブレットもありませんので、
見るべき画面もなく、
ただ回るレコード盤や
曖昧な空中を眺めながら、
ただただ、ただただ、黙って聴くんです。