ヤバイTシャツ屋さん
2026.08.03
- CATCH EYE
10周年だからとか、まったく考えないで、
今やれること、やりたいことをやりました!
text:鈴木宏和 photo:福井麻衣子
editor:武内和子(ぴあ)/幡野美和子(ぴあ)/
中村紀子(ぴあ)
hair & make:Storm

5月に3度目となる志摩スペイン村公演を大成功に収め、7月29日には6枚目の
フル・アルバム『Magical Tank-top Parade』をリリースしたヤバイTシャツ屋さん。
「10周年だからとか、まったく考えないで、今やれること、
やりたいことをやったので。肩の力が抜けたアルバムですね。
全部テンポが速くて、あっという間に聴けちゃうし」(こやま)
「過去を大事にしながらも、またここからバンドシーンを盛り上げていくぞという
思いも込められているので、いい意味で、せわしないアルバム」(ありぼぼ)
「本当にヤバTらしいというか、邪念のないアルバムになった」(もりもと)
本作を携え、8月6日からは
"Zepp Haneda(TOKYO)6DAYS"を含むワンマン・ツアーがスタート!
メジャー・デビュー10周年イヤーを爆速で駆け抜ける3人を直撃!
今年5月に開催された、3年連続となる三重・志摩スペイン村での貸切ライブ・イベント「Tank-top Festival 2026」でも、最多動員を更新する大成功を収めたヤバTこと、ヤバイTシャツ屋さん。メジャー・デビュー10周年イヤーに絶賛突入中の彼らが、通算6作目のニュー・アルバム『Magical Tank-top Parade』をCDリリース(6月より全曲先行配信)した。
「前作のアルバムから3年以上? そうか〜。なんか中堅バンドっぽくなってきましたね(笑)。メジャー・デビュー10周年というのは全然意識していなくて、たまたまこのタイミングになったんですけど、ちょっとパレードのモードではありました。それも、夜のネオンがキラキラしているイメージで、ゆっくりではなくて爆速のパレードっていう」(こやま)
「前作はコロナ禍が明けたぐらいの時期で、ライブでは制限が残っていたりもしたんですけど、今回は完全にコロナが終わってからのアルバムだったからか、そういうイメージがあって」(ありぼぼ)
「底抜けに明るい雰囲気が、アルバム全体に出ているんじゃないかと思いますね」(もりもと)
とはいえファンはご承知の通り、この間にヤバTは多くのタイアップ曲を手掛けている。人気アーケードゲーム「パックマン」とのコラボ曲「PAC-MANISM」、昨年公開の映画「カラダ探し THE LAST NIGHT」挿入歌「Searching for Tank-top」がそう。
「家にもゲーム機があるくらいパックマンが大好きなんです。パックマン好きにはお馴染みの、あのメロディも入れることができたし、シンセとかではなくバンド・サウンドでコラボできたのも、嬉しかったですね」(こやま)
「ライブでもウケがいいし、気に入っています」(ありぼぼ)
「映画は、ホラーでありつつ青春映画でもあるので、重たさや攻撃性みたいなものと、ポップさのバランスを意識しました」(こやま)
「映像的にはめちゃくちゃグロい場面で流れるんですけど、爽やかなんですよ(笑)」(ありぼぼ)

簡単に整理すると、アルバム全13曲中で、既発のタイアップ曲が前述の2曲と、「すこ。」(TVアニメ「村井の恋」エンディング・テーマ)、「ええがな」(「【推しの子】」ドラマシリーズ 第5話主題歌)、そして、「恐竜〜Dynamite Soul〜」(NHK Eテレ「マイプとティラノの恐竜ダイすき」オープニング曲)の計5曲。新曲が6曲。ここにWEST.に楽曲提供した「WEST NIGHT」のセルフカバー曲、敬愛するROTTENGRAFFTYのボーカルNOBUYAをフィーチャーした「コンプライアンス」の新バージョンが加えられている。
「「WEST NIGHT」は初めて提供した作品で、もともとヤバTっぽい曲だったんですけど、さらにヤバTっぽくアレンジできたと思います。NOBUYAさんは京都出身の先輩で、もう10年以上かわいがってもらっています。実はこの曲を最初にレコーディングしたとき、NOBUYAさんをめっちゃ意識して歌っていたんですよ」(こやま)
「まあまあ、普段とはちょっと違う歌い方だとは、みんな感じていたと思うけど(笑)」(もりもと)
「何かを意識しているんだろうな、とはね(笑)。でも実際にお名前を出したのは、今回が初めてじゃないかな」(ありぼぼ)
「いつか本人に歌ってほしいなと、ずっと思っていて、ついに実現しました」(こやま)
ここに新曲群がどう絡んでいくのかアルバムの全体像が気になるところだが、サウンド面で言うなら徹底してアッパーでハイパーでハイ・テンション。こやまが「緩急の"急"しかない」、もりもとが「ゆったりした曲を入れてバランスを、とか一切考えなかった」と語る通り、明快かつ爽快な爆音に、徹底してキャッチーなメロディを乗せて全力で走り切っている。
「楽しかったです。さっきも言ったように、10周年だからとか、まったく考えないで、今やれること、やりたいことをやったので。肩の力が抜けたアルバムですね。全部テンポが速くて、あっという間に聴けちゃうし」(こやま)

そのこやまの歌詞も、肩の力が抜けている。「SNSでのつぶやきを歌にしました」と言う「こんな起きてるだけの日々なら寝てた方がマシやろ」然り、「「紅白歌合戦」のことを熱く歌っているのに、最後は受信料の話で」オチをつけている「Song Battle」然り、「僕がそばアレルギーなので」とアレルギーをカミングアウト(!?)する「SA」然り、テーマにこと欠かないボーダレスなこやまの視野の広さに脱帽する。
「いやいや、しっかりテーマに困っていますよ(笑)。だからメモとか自分のアレルギーとかを、とっかかりにするわけで」(こやま)
と、笑わせてくれるが、タイトルも意味深な今作のリード曲「アルゴリズムの犬」では、多幸感たっぷりのサウンドとは裏腹に、アルゴリズムに支配された社会に風刺を効かせている。
「令和への皮肉というか。皮肉をキャッチーさでごまかすっていう、得意分野ですね」(こやま)
結果的にヤバイTシャツ屋さんというバンドの本質、核の部分をまっすぐに伝える1枚となった。
「気持ち的には1stアルバム、2ndアルバムに近いような。でもこの10年で成長した自分たちの要素もふんだんに入っていて、過去を大事にしながらもまたここからバンドシーンを盛り上げていくぞという思いも込められているので、いい意味で、せわしないアルバムというか」(ありぼぼ)
「結成した頃の初期衝動が、1周して蘇った感じで、本当にヤバTらしいというか、邪念のないアルバムになったなと」(もりもと)
デビューからの10年を「こんなバンドがよくメジャーでやらせてもらっている」(こやま)、「事務所やレーベルのみなさんのおかげ」(もりもと)、「本当に楽しくやらせていただいて」(ありぼぼ)と振り返る3人。8月6日からは、Zepp Haneda(TOKYO)6DAYS公演を含む全国ツアーを開催する。
「Zepp Haneda(TOKYO)での最終日以外の5公演は、それぞれ過去のアルバムにフォーカスしたライブなので、推しアルバムがある方は、ぜひ」(ありぼぼ)
「このクラスのワンマンは久しぶりなので、すでに気合いが入りまくっています」(もりもと)
「対バンが好きなので対バン・ツアーが多くなりがちですが、久しぶりにワンマンで全国をまわるし、長時間やります。近い会場に足を運んでほしいですね」(こやま)

PROFILE
- やばいてぃーしゃつやさん
- こやまたくや(g&vo)、ありぼぼ(b&vo)、もりもりもと(ds)。メジャー・デビュー10周年イヤーの本年、5月に行った三重・志摩スペイン村での主催野外フェス・ワンマンで過去最多の1万8千人を動員した。6thアルバム『Magical Tank-top Parade』を6月に配信で7月29日にCDでリリース。8月6日より全国ツアーを開催する。
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ALBUM『Magical Tank-top Parade』
発売中
8910円(税込) UMCK-7318[BD+Tシャツ付完全生産限定盤]
4950円(税込) UMCK-7319[BD付初回限定盤]
3300円(税込) UMCK-1832[通常盤]
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