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Blog「悪くなりたい」

2022.03.22

  • Blog

自分で言うのもなんだが

僕は寝相がいい

夜寝たままの体勢で朝を迎えることもあるほどだ

寝返りを打つとき、大体は意識がある

寝心地が悪いなと思って、自分の意思で横を向いたり

時にはうつ伏せになったりする

そして、その体制のまま朝を迎える

以前のブログで、真冬でも半袖半ズボンで寝ていると書いた

それが自分にとって普通の就寝スタイルだったのだが

読んでいただいた皆様からは

同調の声は聞こえず、予想外の反響に驚いた

そのことをまた友人に告げ

「そりゃそうだ」と呆れ顔で言われ

自分は寝相がいい、ということを伝えると

これまた友人は大変驚いた

友人は夜寝た体制のまま朝を迎えたことは

記憶を辿るかぎり、ほとんどないと言う

大抵は掛け布団を剥いだり、寝返りを打ったりして

枕がベッドから落ちていることもあるという

羨ましい、と言われた

だが、それに対し

僕は寝相が悪いことが羨ましいと返した

何故なら、寝相がいいと、身体に良くない

ということを僕は知っていたからだ

6時間から8時間ほど同じ体勢でいれば

重力が身体の同じ部分に負担をかけ続けてしまい

朝起きると背中が痛い、などの不具合が起こる

寝相が悪ければその負担が分散して

朝起きても身体の何処かが決まって痛むということはない

身体を休めるために寝ているはずなのに負荷をかけてしまっている

これでは本末転倒というものだ

更に寝相がいいことの難点をあげるとするならば

毎日同じ部分に8時間、圧力がかかり続けたがために

マットレスの真ん中が少しずつ沈み始め、若干谷になってしまい

更に寝返りを打てないようになってしまった

抗っても中心に引き戻されてしまう

学ランの第一ボタンを開けて

校則という小さな社会のルールに反発する自分を

かっこいいと勘違いする中学生のような惨めな反抗心は

初めから何もなかったかのように

マットレスの真ん中で従順に朝を迎えてしまう

ベッドに手懐けられてしまったのか

枕にいい夢を見せられてしまったのか

行儀よく真面目なんてしたつもりもなかった

しかし、現実は寝相がいい

良いといわれながら、実のところ良くない

世の中そんなことも多いはずだ

こんなことなら

僕は(寝相が)悪くなりたい