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“イランの英雄”シナ・カリミアン、母国の平和訴える!「9月の試合で勇気を与えたい」=9.7K-1MAX

2025.07.01更新

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 7月1日(火)東京・日本外国特派員協会にて記者会見が行われ、9月7日(日) 東京・代々木第二体育館にて開催される「K-1 WORLD MAX 2025」に参戦が決まったシナ・カリミアンが登壇し、記者の質問に答えた。

 カリミアンは、“イランの英雄”として18年9月に初代K-1クルーザー級王座決定トーナメントに参戦し、決勝でブバッカ・エル・バクーリに勝利し初代王座となった。20年11月に3度目の防衛戦でK-JeeにKO負けを喫し王座陥落も21年3月にダイレクトリマッチを行い、起死回生のバックブローで逆転KO勝利して王座を奪還した。

 24年3月にはリュウ・ツァーにKO負けを喫し王座陥落後、クラウディオ・イストラテとの反則問題が発生して“反則王”の名も広まることに。6月のRIZIN北海道大会では、初のMMA挑戦で荒東“怪物キラー”英貴を破り評価を上げた。

 以下、カリミアンの一問一答。

「また戻ってこられて嬉しいです。ご存知のように、今イランは厳しい状況となっています。K-1での試合を糧に、困っている方々に勇気を与えたい」

――前回のRIZINでは初めてのMMAルールの試合を勝利しましたが、振り返ってみての感想を。

「キックボクシングのキャリアはK-1ファイターとしてスタートしました。K-1に対する忠誠心はあります。今回はRIZINでK-1ファイターとして戦い、MMAだろうが誰でも倒せる、ベストを証明できたと思っています」

――MMAの練習は、どのくらいやってきたか?

「MMAの練習は、たったの2週間で終わりました。MMAには柔術、レスリング、打撃といろいろな技術はありますが、私の一番の強みは気持ちの強いところ。ハートの強さがあれば戦うだけなので、MMAだろうがK-1だろうが同じです。だからこそ、そこに足を踏み入れました」

――またMMAで見たいという声もあるが。

「RIZINファンやK-1ファンから、そういった声が出ているのは嬉しく思います。私のMMAの師匠から『小さいグローブでMMAのルール、相手はMMAで11勝をあげている。そんな選手に勝てたのは誇らしいこと。偉大なことだ』と褒められました」

――9月は誰と戦いたいか。

「相手は誰でもいいと思っています。強ければ誰でもいいです」

――母国イランは、イスラエルとの紛争があるなど大変な状況だが、どんな思いがあるか?

「ファイトを通じて、イランの人を勇気付けたい。強い選手を連れてきてください」

――イランは戦争がある国。どんな幼少期を育ったのか。

「私は、裕福でも貧しくもない家庭でした。2018年にK-1から呼ばれて人生が変わりました。チャンピオンになることができて、ファイトマネーで家族やイランの人たちを助けることができました。その意味でも、K-1には感謝しています。あまりこの場で言いたくないのですが、じつはファイトマネーは私のためではなく、イランの方たちへの寄付と家族のサポートのために使っていました」

――身近に戦争があることについては、どう思っているか。

「戦争はとても悲しいものです。そして、嫌いです。戦争で犠牲になる家族もいますし、高齢者、子ども、いろいろな人が巻き込まれてしまいます。平和へ向けての武力行使ではなく、会話を通して平和になることを願っています」

――個人的にアメリカやイスラエルに対して、どんな感情があるか。

「私は政治家ではなくファイターなので、その話題に触れるべきではないと思っています」

宮田P「シナ選手は、反則王というイメージがありますが、今年は世界平和をテーマに戦っていくと話していました。そこは色眼鏡で見ないで、イランのために戦っていくシナ選手を応援してください。シナ、反則しないよね?」

「大丈夫です!私は、ナイスガイです」

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